愛と哀しみのボレロ(作品解説前夜)
おはこんばんちは!カカセオさんです。
さてさて、ぼちぼち「愛と哀しみのボレロ」の解説や何かを書いていこうと思うよ。
まずね、この作品はね、クロード・ルルーシュ監督っていうフランス人のおっさんによって作られました。ルルーシュは「男と女」の監督ね。
2021年現在、おん年84才でなんとまだご存命だった!💦
原題は「Les Uns et les Autres」直訳すると、” 一方は、他方は ” となって、ちょっと「?」ですな。
ちょっと意味を与えるような訳し方だと、
” 自分たちと他人 ” とか、” あれこれの人々 ” とか、” 百人いれば百通りの人生 ” とかってなるらしい。
公開は1981年。カカセオが生まれて間もなく、やっと立ち上がって歩いたりしてる頃だったりします。
なのになぜか公式ページがあって、最近公開されたっぽい感じ・・・
ぇあ??
ってなるけど、つい数年前にデジタルリマスター発売ってことで単館上映されてたらしいね。デジタルリマスター出すなら通常版だけじゃなくて完全版やってほしかったよ。
そしたらこんなに苦労してAD変換しないで済んだのに。。
ざっと作品内容の要約を書いておくと、、、
時は1936年、第二次世界大戦の勃発3年前のモスクワの場面から始まる。
そこからパリ、ベルリン、ニューヨークと4つの欧米都市を中心に物語は紡がれていく。。
モスクワに住むバレリーナとその夫、パリで活動する音楽家夫婦、ベルリンに住むピアニスト(後の指揮者)とその妻、そしてニューヨークに住むジャズバンドリーダーと歌手の妻。
それぞれ互いには関わりの無い4つの家族を追い、世代を交代しながら1980年(映画公開の年)までの時代を描くいた作品。
って感じだな。
4家族とも戦争によって多かれ少なかれ人生が変わり、そして子供に世代を交代してやがて運命はフィナーレに向かって収斂されていくんだけど、その描き方がほんとに凄い。
先に書いておくと、この作品は一度観ただけではしっくり来ないと思う。
理由は大きく三つある。
一つは、同じ役者が親と子を演じているので、初見では頭がこんがらがる。
二つ目は、アルジェリア戦争の帰還兵が出てきて物語上の第二世代として登場人物が急に増える。そしてその登場人物は作中前半でちょっとだけ子供時代が描写されてたりするけど、たぶん普通は見落とす。
三つ目は、物語全編を通して語りが入っており、語っているのは上記二つ目で出てくるアルジェリア戦争の帰還兵のうちの一人で、その一人が語る「僕」ってのが初見では本人に結びつかない。
この三つに加えて、公開された通常版では完全版に含まれる登場人物を結びつけるヒントになる場面がハショられているので、余計に難解になっている。
この作品はデビットリンチ監督の「インランド・エンパイア」とかみたいな難解さを意図しているものでもないし、芸術表現として前衛的な手法が用いられているわけでもないのに、それでも難解になっているのは上記三つの要素があるからだと思われる。
そんなこんなで、完全版ともなると5時間弱にもなる長編ではあるが、初見ではしっくりこないので、繰り返し観るべき作品となってると思う。
まぁ確かにカカセオも初見では雰囲気は好きな感じだけど、途中から誰が誰だかわからなくなってた記憶がある。
それでも最後まで観て、やたらに感動したのにはいくつかわけがある。
もともとこういう感じの世代を超えてのカタルシスみたいなやつが好きってのもあるけど、まず音楽がすごく良い。フランシス・レイとミッシェル・ルグランの音楽が凄く良くて、さらに作中で同じ楽曲のテーマを変奏曲として散りばめまくってるところが凄く良かった。
もう一つは、ジョルジュ・ドンの圧巻のバレエパフォーマンスだな。
二十世紀バレエ団の花形スター、ジョルジュ・ドンの圧巻のバレエパフォーマンスが凄い。そして振付も二十世紀バレエ団の座長モーリス・ベジャールが手掛けている。
最後にもう一つ、この二十世紀バレエ団の一人、リタ・ポエルボールド演じるタチアナが異常に可愛い。タチアナ(とその子孫のタニア)を見れるだけでもこの作品を観る価値がある。
このタチアナを見て、カカセオは美人に対する耐性を得たといっても過言ではない。そう、タチアナを知ってしまった以上は、現存するどんなアイドルや身近にいる美人を見ても、その上を知っているからだ。だからどんなプリティなウーマンとサシで話をしないといけないような場面でも、カカセオは全然動じない。
もうね、タチアナが好きすぎて、自分の楽器にもタチアナって名前を付けてしまうくらいだ。
これがタチアナね。
うーん、かわゆい。
後ろにいるのはベジャール先生、、、
カカセオは一体何の話をしているのだ。。
ってことで、次回からは具体的な解説に入るね!
どういう構成にしようかなぁって考えてるんだけど、まずは普通に物語のあらすじを追っていって、あとから考察とかを書いていくのが良いかなぁって思ったよ。
ってことで、マタドール。