シン・エヴァンゲリオン公開間近っぽいっすね2
おばんどす。カカセオさんだぞ。
いやぁ、最近色々とエヴァの解説とか調べてたらどハマりしてしまって、新劇3つをまたアマプラで見た挙句、ネトフリで旧劇も観てしまったカカセオです。
このままではTVシリーズにも行き兼ねないので、ちょっと我ながら困っているところですね。時間マジで浪費してしまうので・・・。
色々と観て思ったのが、やっぱ新劇の破とQの間の出来事ってのは破の最後の予告がダイジェストしてて、更にその間に起こったってされてるサードインパクトは旧劇のまごころの内容とほぼ同じような感じだったと思った。
人類がLCLに還元するってのと、インフィニティになってリリスを目指して大挙するってところの違いとかはあるけど。
で、当時はさっぱりイミフだった旧劇のまごころだけど、やっぱアレはレベル違いの大作だと思うんだよねー。
アレはもうほんとに凄い作品で、今回の新劇の既存3つよりも衝撃的だったな。
ATフィールドについて解説してる動画で、
ってのがあって、これのシリーズがかなりタメになるんだけど、この回の解説でまごころの流れと絡めて説明してくれているのがあって、まごころをハートでは理解しているけど言語化できてない。って人には、かなり優れた解説になると思う。ので、貼っておく。
いやぁ、当時もシンジ君あまりにネクラすぎるだろうって思ってたけど、デストルドー多めの欠けた自我で初号機に搭乗させる必要があったので、あれはあれで必要な流れだったんだなとか、色々と納得してしまった。
TVシリーズの25話までの流れでバシバシにシンジ君をガチ凹みさせまくるっていう展開もAir・まごころを君にに繋げて、補完計画の依り代にするつもりでのことだった筈なので、そう考えるとマジですげぇな庵野監督。ってなる。
で、やっぱあれですよ、まごころを君にはおっさんになってまた観ると凄くまた違った感じになるよな。オリラジの中田敦彦も、おっさんになってまた観ると、今度はゲンドウ視点になってるって言ってたけど、そういうのもあるよなぁ。
Air・まごころ、改めて観たけど、何気に当時よりもちゃんと理解できて嬉しかったので、ちょっと書いてみようと思う。。。
まずはアレですよね、セントラルドグマでゲンドウがアダムが癒着している右手をレイの体にズブズブ入れてって、自分主体のインパクトを起こそうとしてるとこから始まるよね。
これって、アダムと一体化した自分と、リリスの魂を持ったレイと融合した上でリリスの肉体と融合することで、両方の実を持った神に等しい存在になってリリス+ゲンドウ主体の補完を行うことでユイと二人で人類を作り直して神になるっていうやべえ計画を実行しようとしてる描写だったんだよね。
でも、この後、結局はレイに拒まれてしまう。
ここでレイはちゃっかりとゲンドウの右手を取り込んだまま去るので、この時点でレイの体の中にはリリスの魂とアダムの肉体があることになる。その上でリリス肉に「ただいま」「おかえり」ってなるので、さんざん苦労して回避してきたアダム肉とリリスの接触が成ってしまうことになる。
で、補完計画は量産型にくわえられている二号機の残骸を目撃してシンジが絶叫するところから始まるけど、もう早速あれでデストルドーMaxになってるよね。
それに呼応する形で、第15使徒がアスカを精神汚染したときに大気圏外の使徒殲滅のために零号機がブン投げて月に刺さってたオリジナルのロンギヌスの槍が初号機の喉元に飛んでくる。。
これはそもそもロンギヌスの槍はデストルドーの塊でアンチATフィールドの性質を持った槍なので、この挙動は初号機パイロットの自我崩壊に同調したって感じになる。
この時に冬月先生は、「いかん、ロンギヌスの槍か…」って言ってるから、ゼーレ主体のサードになっちゃう、ヤバし!って思ってるってことだと思う。
それにしても、冬月先生はゲンドウVerのサード起こっても冬月先生には何のメリットも無いように思うけど、なんでこの人ゲンドウに協力してるんだろう。ってのが謎。
ユイが自分の意志で初号機に溶け込んだことを知ってるけど、そのことをゲンドウに伝えないでゲンドウが苦しむのを楽しんでるフシもあるだけに、冬月の行動原理が一番謎だよな。。
でもあれか、、、死海文書の記述からどのみち人類はサードインパクトが不可避っての知ってて、さらに萌えなユイが初号機に入る目的(人類の生きた証ね)も知ってて、自分も形而上生物学の学者だし、こんな面白い計画なら身を捧げて顛末を見届けたい。って一心なのかも。カカセオも似たようなところあるので、それはそれで理解できる。
まぁ、とにかく、そんな感じで、
量産型の持ってたコピーのロンギ槍で初号機に手のひらにスティグマが刻まれて、準備が着々と進んでいくと。。
と、ここでゼーレ結社の社訓が入って、初号機を中心とした量産型の配置と共鳴によってセフィロトの樹が上空に描かれる。(でも実はこれはセフィロトの樹ではなくて、それを逆さまにした邪悪の樹になっている。これはゼーレの出自がイブに林檎をそそのかした蛇に由来していることがきてるんだけど、ここでは割愛。)
ここで量産型たちの編隊から生じた作用で、戦自のS2兵器が臨界に達して爆発する。
「作戦は失敗だったな…」(これ、たぶん南極で起こったセカンドと同じ現象。)
この大爆発で箱根地下に埋まってた黒き月(リリスの箱舟)が丸裸に。
この爆発の規模がだいぶエグくて、神奈川、東京、埼玉あたりは壊滅なので残念ながらカカセオはみんなと一緒にLCLになる前に爆死している感じですな。このビッグウェーブに乗れないで残念。。。
そしてついにレイはリリスと融合。
そっこうで巨大化して、日向マコトさんが分析パターン青!って言ってすぐに、いや、人、人間です!という流れ。(そりゃ人類の元のリリスだからね。)
綾波リリスの手が指令室の床をすり抜けて伊吹マヤの肉体と同化してから通過する。
この時はすでにアンチATフィールドの発生で自我境界の弱体化がやんわり進んでいるってのもあって、伊吹マヤは一瞬自分の体が離散して何か得体のしれないモノと融合して、またすぐに体表面の感覚が戻ってくるのを知覚する。伊吹マヤはもともと潔癖症ってのもあって、パニックを起こす。(潔癖ゆえに自我境界も強いなか、女性の魂は皮膚に宿るって言葉もあるくらいだから、感覚的にはレイプされたような心境なのだろう。)
シンジはミサトさんの形見の十字架を握り、「ちくしょう、ちくしょう」(なにが?w)そして巨大化した綾波リリスと対面からの絶叫。
この時のシンジは、一言でいうと恐怖なのだが、目の前の情景はシンジが深層心理の中で望んでたものでもある。大好きな綾波レイが巨大化してる状況ね。
そういう自覚のない自分の中の願望と対面したときの恐怖もあって、ますますデストルドーが巨大化していく。
このタイミングで量産型が綾波リリスと共鳴を始めて同化しはじめる。
ゼーレの社訓がまた入る。「初号機パイロットの欠けた自我を以って、人々を真の姿に」ここ実は結構重要。(上記のゆっくり解説のリンクね。)
このタイミングで形而下されたデストルドーがカヲル君として現れる。
超恐怖からの安堵の抱擁を受けたことで、自我境界が完全に崩壊してATフィールドどんどん弱まっていく。とどめに、アンチATフィールドの塊であるロンギが初号機のコアと融合する。
この時点で初号機もろとも強力なアンチATフィールド源となっている。
ユイ:なにを願うの?
ここから場面はシンジの深層心理に遷移していく。
ここは冒頭の解説動画のリンクかなりよく説明してくれているけど、他人と自分の境界について、リビドーとデストルドーについての説明パートになっている。
これに合わせて ” 群体として行き詰った人類 ” の説明にもなっている。
からの、アスカ首しめ・・・
からのぉ~、更に名曲「甘き死よ、来たれ」がインサート!
この時点でのシンジは、自分も含めた他人(人類)の消滅を願う。
場面はまたジオフロント内の指令室。
なんとジオフロントを内包した黒き月はどんどん上昇して大気圏外に・・・
青葉シゲル:物質化されます!
物質化されたアンチATフィールドは白い雲のようになって急速に地球大気中に拡大する。その中心には物質化したアンチATフィールドとなった超巨大な綾波リリスが起き上がり、黒き月を慈しむように両手を添えている。
青葉シゲル:アンチATフィールド、臨界点を突破!
日向マコト:ダメです!このままでは固体生命の形が維持できません!
冬月コウゾウ:ガフの扉が開く…
もうここらへんは、カカセオはドーパミンが出まくりで凄いやばいw。
ここらへんが一番好きかも。
ここらへんからの展開が結構難解になってるからちゃんと整理してやってかないとならない。
依り代である初号機パイロットのデストルドーから由来するアンチATフィールドの作用で、まずは黒き月(ジオフロント)内の補完が進行する。
ネルフ職員がバンバンLCLに還元されていくわけで、個々の魂が黒き月周辺に赤い光として浮遊する。
ガフの扉は、この時は綾波リリスの両掌に出現した小陰唇のようなやつね。
ガフの扉ってのは、ガフの部屋に通じる入口で、ガフの部屋ってのはリリンの魂をたくさん貯蔵してあるところね。
ここでゼーレ、最後の社訓。
キール議長:始まりと終わりは同じところにある。良い全てはこれで良い。
みんなの肉体がLCLに還元されて魂がガフの扉に向かう中、ゲンドウだけは初号機にかじられて終わるってのも凄く良い。あと、この時をひたすら待ち続けていた。ってのも、計画通りに神になれなかったけどユイに再開できたことで満足しているところが結構泣けるところでもある。
ここらへんが、ナディアのガーゴイルと違うところだね。
(エヴァはナディアをもう一度やりたいよねってのが出発点だったらしい。)
そんなこんなしてる中、冒頭でレイと同化済の量産機たちが自らのコアにコピーのロンギを刺しこんで行く。
何度も書くように、ロンギは強力なアンチATフィールドの性質を持っていて、さらに量産機たちは綾波リリスと共鳴して地球に影響している状態ね。ここ重要ね。
で、一瞬だけ ” ぽちゃん ” ってカットが入るんだけど、これは量産型の血が大地に一滴落ちたって表現だね。
これは磔になったジーザスの血が大地に落ちることで人類の贖罪が成就するというものらしく、この ” ぽちょん ” を契機に、地表を瞬く間に補完が拡がる。
それで全世界の全人類が歓声のような悲鳴のような音と一緒にLCL化して、その魂の赤い無数の粒々は、黒き月に吸い上げられてガフの扉に吸い込まれていく。
これは生命の源であるリリスの箱舟に還り、そしてガフの部屋に集まっていく様を描いた場面だ。
そんな中、綾波リリスの額に現れた、これまた小陰唇な入口に初号機がズブズブと入っていく。
ここでまたシンジの内面世界に入っていく。
一回目の自我境界の崩壊では、孤独を認識して人々の消滅を願望したが、
ここでは絶望的な拒絶から入る。
ここからの映像が凄い。
なんと実写を採用しているのだ。
なんか第三新東京市みたいなビル群とかを映しつつ、なんと観劇中の観客を映して現実の外側に世界を作るオタクとかを風刺するよう表現を交えつつ、現実と夢と虚構の関係性についての説明が入る。
これはシンジが大人になるための経過を表している。(と思う。)
他人とわかりあえるというのは祈りのようなもので、検証することもできない思い込みでしかないが、それでも、ここでは他人の存在をシンジは望んだ。
ここはTVシリーズの結末で語られたものを再現している形になる。
他人を認識することで、自我を維持することができ、他者の存在こそが自らの確立に欠かせないものであるという、至極当たり前の前提と共に、もう一度会いたいと思う気持ちこそが自分の中にある確固たる想いであることに辿り着いた結論だった。
この結論への帰着がサードインパクトの顛末を変えることになる。
この意志を受け取った綾波リリスは首の側面が破けて出血し、その地は月の引力に捕まって月を一周して月面に注がれる。
(ちなみに、この血痕が新劇の月面にも出てくる。)
初号機は綾波リリスから脱し、口からロンギを吐き出す。これを契機に量産機に刺さったコピーロンギも散開し、役目を終えた量産機たちも地上に落下していく。
黒き月に格子状の亀裂が生じ、大地に魂成分を注ぎ始める。
ついに破裂して魂が大地に還っていく。
個々が望めばまた人の形を取り戻せる状態になった。
でも多分ガフ部屋に還元された魂は次の生まれ変わりを待つことになるので、大部分の人類は復元できないと思う。黒き月から放出された一部の魂だけが復元の可能性を持って大地に還ったのだと思われる。
LCLの海の中でシンジはユイと決別し、初号機ユイは地球重力を逸脱して宇宙を彷徨う。(これがユイの願いだった。)
多分ユイの意志でプラグ射出か何かが行われてシンジと初号機は分離されてシンジは地表に戻された感じ。
隣にいるアスカはどんな顛末でそこに居るのかは想像するしかない。
・・・からの、問題のラストシーン「気持ち悪い」を迎えて終劇。
この気持ち悪いも、解釈は色々あるけど、カカセオとしては一言で言うと、他者との関わりの顛末をこの短い尺に収めたっていうことだと理解している。
分かったつもりになって書いてみたが、やっぱり結構ナゾな部分は残るよなぁ。
アスカがなんであそこに居たのかとか、っていうかシンジが最後に他者の存在を望まなかった場合はどういう感じになってたのかとか、それはあれかなぁ、新劇のQのように、人類はインフィニティになって進化完了ってことになるのか、まぁ結局のところ、色々とナゾだよな。。。
うーん、なかなかエヴァ考察から抜け出せない。
ってところで、、、
では、マタニティ。